三十路、旅に出る

略して、みそたび

オランジェリー美術館で買ったネックレスにはモネの睡蓮が宿っている

パリ旅行の思い出を書きます。毎日ひたすら美術館へ行くぞ!と意気込んで挑んだパリ旅行にて、初日はルーヴル美術館、そしてその次にオランジェリー美術館へ行きました。ルーヴルですでにかなり疲れ果てていましたが、近くにあるオランジェリーは同じ日に行くと決めていたので、力を振り絞って行きました。

 

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睡蓮の部屋は見事でした。部屋は緑の中のように空気すら澄んでいるように思えました。椅子に座ってぼーっと絵画を眺める時間は、なによりも贅沢な時間です。壁のカーブに沿って飾られている絵画が不思議でした。どうやって展示しているのでしょう。

 

印象派の絵画は人の視覚感覚と近い表現だと感じます。人の目はすべてを鮮明に捉えているわけではありません。意識して見つめるもの以外は色彩や形をぼんやりとらえ、特に風景を眺めるときなどは、その視界の端から端まで視覚全体で世界を見ようとします。この部屋の睡蓮はまさにそのようなかんじで、池の前に佇み、単純なようで非常に複雑な自然の色彩を感じることができます。人工物がひしめく街中の方がカラフルなような気がしてしまいますが、実は自然の中の方がずっと色彩豊かなのです。

 

絵画鑑賞後にミュージアムストアでおみやげを物色していたところ、素敵なネックレスを見つけました。(お値段もお手頃)モネの睡蓮をその中に閉じ込めたかのようなネックレスです。丸や正方形、長方形など色々な形がありました。こちらは母へのプレゼントになりました。

母がこのネックレスを着けている姿を見るたびに、その小さな石の中に潜むモネの色彩を感じることができます。

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睡蓮の展示室の中にカエルを放ったら、池に飛び込むように絵画へ向かって飛んでいくんじゃないかな、と思ったりしましたが、そんなことをやったら逮捕された挙句に国際問題になるので思いとどまりました。

朝刊の見出し「邦人観光客、有名美術館にカエルを持ち込む。モネに染み入るガマの声、と供述し、反省の色なし」